【サンフランシスコ生活】癒しの空間を体験♪グレース大聖堂のサウンド・バス

身体全身で音の響きを浴びるサウンドバス。サンフランシスコのノブヒルにある歴史深い大聖堂の中で、このユニークでスピリチュアルなイベントに参加できます。

サウンド・バスとは?

couple relaxing while listening to a man playing gong
Photo by Antoni Shkraba on Pexels.com

サウンドバス(Sound Bath)とは、クリスタルでできたシンギングボウルを代表とする響きのある楽器を使った音楽を身体全身で感じながらリラックスすることを指します。瞑想とともに行うことが多く、身体全身で音楽を浴びるようなイメージなのでこう呼ばれています。

音楽そのものではなく、楽器が作りだす波動や響きを感じることで、心や精神、身体のバランスを整える効果があるとされ、多くの場合はヨガマットを持参して床に寝た状態で音楽を聴きます。

サンフランシスコのパワースポット「グレース大聖堂」

サンフランシスコを見下ろす小高い丘に建てられた大聖堂が「グレース大聖堂」。エピスコパル(聖公会)の教会の中では、アメリカで3番目の大きさを誇ります。歴史も古く、ゴールドラッシュ時代の1849年に初代チャペルが建設され、礼拝に参加していたのはほとんどが鉱夫で、集金は金粉だったのだとか。

現在の教会が建設されたのは、サンフランシスコ大地震の後で1927年に着工され、1964年に大部分が完成しました。マーティン・ルーサー・キング牧師やデューク・エリントンなど、著名な来訪者を誇る大聖堂は、長さ329フィート (100 m)、トランセプタの幅162フィート (49 m)、中央の尖塔 (flèche) は通りから247フィート (75 m) の高さにそびえ立っています。塔は、地上から174フィート (53 m) の高さとまさに規格外です。そのどっしりとした外観や精密な内装、大きなステンドグラス、屋外屋内に2箇所にあるラビリンスなどから観光地としても知られています。

ステンドグラスから差し込む光と、石造りの床や壁、ガラス、アーチ型の天井など、落ち着いた雰囲気のラビランスは、迷路にそって歩くだけで深い内省と集中をもたらしてくれます。ここは素足で歩くのが慣わしとされ、サンフランシスコでも有数のパワースポットとして知られています。

大聖堂のサウンドバスはこのような感じ!

それではここからは当日の流れをご紹介します。サウンドバスの開始時間は6:30pmからとなり、6時に大聖堂に向かい、中庭のドアから中に入ります。ちなみにイベントはオンラインでの予約のみで、教会の公式サイトではなくEventbriteというサイトを利用します。

ドアで受付けを済ませたあとは、持参したヨガマットを広げて好きな場所を確保します。既にヨガマットが弾かれている場所はプレミアム席なので利用はできません。

ヨガマットが轢かれていない場所であれば、思い思いに寝転がって開演を待ちます。靴は脱いだり脱がなかったり、それぞれが自由にリラックスできる体勢になります。枕や寝袋持参の人も多く見かけました。

大聖堂のドーム部分を目の前に作られたステージの様子。通常は祭壇として使われる場所に楽器が配置されています。

サウンドバスの目玉であるクリスタルボウル。12個大小さまざまのボウルが座椅子のまわりにグルリと配置されています。その後ろにも3種類の打楽器が置かれています。

今回演奏を担当してくれたミュージシャンの方々。1番左の方がクリスタルボウルを担当した方、左から2番目はキーボードとボーカル、3番目の方がMCを務め、木製の長い縦笛などいろんな楽器をマルチに使いこなしていらしゃいました。1番右はギター担当の方。

通常のコンサートと違って演奏者の真ん前の席が1番良いという概念がないのがサウンドバスです。特に大聖堂は天井が高くドームのような形状なので、どこにいてもその音の響きを体感できます。そのような理由で、人気なのはパワースポットであるラビリンスの円の中。ここはプレミアム席を買った人のみ使用が可能です。

祭壇前から見た演奏直前の様子。画像を見ても分かるように、椅子に座っている人はほとんどおらず、ほぼ80%は床に座って寝転んでいるのがわかります。この画像を見ただけでも、サウンドバスのユニークさが伝わってきます。

こちらが演奏が終わった直後の様子。終わっても急いで会場を出る人は少なく、静かにおしゃべりしたり余韻に浸ったりしてその雰囲気を楽しんでいます。

ジョイ・ハージョさんの詩をご紹介

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Photo by Dziana Hasanbekava on Pexels.com

時間になると聖堂の中は薄暗くなり背後の光とキャンドルの明かりだけになります。MCの方がまず詩を紹介して、それから静かに演奏が始まりした。この詩は2019年にアメリカの名誉ある詩人に任命されたオクラホマ州出身のジョイ・ハージョさんの作品。アメリカ先住民が住居として与えられたクリーク・ネーションの一員でもある方です。彼女の詩がとってもよかったので和訳して紹介します。

あなたが生まれた空を思い出してください。
星々の物語を思い出してください。
月を思い出して、彼女が誰であるかを知ってください。
夜明けの太陽の誕生を思い出してください。
時間の最も強い点です。日没を思い出してください。
そして、夜になることを忘れないでください。
あなたの誕生を思い出してください、
あなたのお母さんがどのように苦労して、あなたに形と呼吸を与えたか。あなたは、彼女の人生の証拠であり、彼女の母親の人生の証拠で あります。
あなたの父親を思い出してください。彼はあなたの命でもあるのです。
あなたの皮膚である地球を思い出してください。
赤い地球、黒い地球、黄色い地球、白い地球、褐色の地球、私たちは地球なのです。
植物や木々、動物たちにも、それぞれの部族や家族、歴史があることを思い出してください。
彼らに耳を傾けてください。彼らは生きている詩なのです。
風を思い出してください。彼女の声を思い出してください。彼女はこの宇宙の起源なのです。

あなたがすべての人であり、すべての人があなたであることを忘れないでください。
あなたはこの宇宙であり、この宇宙はあなたであることを忘れないでください。
すべては動いていて、成長しており、あなたであることを思い出してください。
言語はここから来ていることを思い出してください。
ダンスの言葉が、その生命がそうであることを思い出してください。
忘れないでください。

引用先:”Remember.” Copyright ©1983 by Joy Harjo from She Had Some Horses by Joy Harjo. 

大地と自然を敬う気持ちが溢れたこの素敵な詩は、1983年に発表されています。

最後に

今回のサウンドバスは、350人を超える人が参加していましたが、イベント中はピンが落ちても聞こえるほど静寂に満ちていました。大聖堂の構造なのかその場が作り出すエネルギーのせいなのか、神聖な場所で音の響きを身体全身で体感できます。通常のコンサートとは全く概念が違うサウンドバス、サンフランシスコエリアではさまざまな場所でイベントが行われています。気になる方はぜひチェックしてみてください♪

スポット情報

  • Grace Cathedral
  • 1100 California St, San Francisco, CA 94108
  • 10AM-5PM 1PM-5PM

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