観葉植物・リプサリスコレクション5選。育て方も【シンプルライフ】

熱帯サボテン属で長くトレイルを作る人気の観葉植物リプサリス。育て方や花の様子に加えて、現在お世話している5種類の様子をご紹介します。

リプサリス(Rhipsalis)とは?

リプサリスは、中南米原産の熱帯サボテン属の植物を指します。着生サボテン属の中で最も大きく、最も広く分布しているのが特徴です。細長い茎が垂れ下がるように伸びることから、釣り鉢にした観葉植物として人気が広まっています。種類はペペロミアやホヤのように多くなく、39-44種類程度とされています。実際に似通ったタイプが多く、見分け方が難しいのが現状です。リプサリスのほとんどの種はブラジル原産ですが、中南米、カリブ海諸国、マダガスカル、スリランカに渡って分布しています。

育てやすいこと、その風変わりな見た目と小さな可愛らしい花を持つことから、近年人気となっている観葉植物です。

リプサリスの育て方

手入れが簡単で、初心者に適した観葉植物としても知られるリプサリス、サボテン属なので頻繁な水やりは必要ありません。明るい間接光を好みますがが、朝夕の直射光なら葉焼けすることもありません。湿ってはいるけれど、濡れすぎていない用土と、50°F(10℃)以上の暖かい温度の環境下を好みます。熱帯雨林に自生する植物なので、湿度は高めが最適とされますが、北カリフォルニアの乾燥した湿度でも問題はありません。用土に関しては、有機物を含む一般的なサボテン用培養土でOKです。リプサリスは根があまり張らないので、土が乾きやすいように水はけのよい用土を使いましょう。肥料はこまめに与える必要がなく、筆者は成長期に一度与える程度。まさに最低限のお世話で栽培できる品種です。

値段もさほど高くなく、アメリカ国内であれば園芸店やホームセンターなどでも購入が可能です。

リプサリスの花

リプサリスの花は、全体的に1cm程度と小さく秋遅くに開花します。花の色は種類によって異なり、白・黄色・オレンジ・ピンクとさまざま。筆者が育てるリプサリスはまだ開花したことがありませんが、上は、サンフランシスコ市内のカフェで開花していたリプサリスの様子。種類はおそらくリプサリス・バッシフェラ (Rhipsalis baccifera)かと思われます。リプサリスの花は、開花した後に小さな果実を付けるのも特徴です。いつか花が咲いたらその様子をレポートします。

2024年春時点のリプサリス・コレクション

ここからは、実際に筆者がお世話しているリプサリスをご紹介します。

1. リプサリス・パラドクサ(Rhipsalis Paradoxa)

リプサリスを代表する人気の品種がパラドクサ。アメリカでは「チェーン・カクタス(鎖サボテン)」の愛称で知られています。長く枝分かれした茎には3角形の隆起が交互にあり、鎖のように、ねじりながら伸びていきます。原産地はブラジルの熱帯・亜熱帯の湿った低地林。コロナ禍ではかなり高価だったパラドクサですが、現在価格は落ち着いてきている印象です。筆者はこちらのパラドクサを2024年2月に、オンライン・ナーサリーで20ドルにて購入しました。こちらが購入したばかりの様子。

現在の様子がこちら。お迎えして数週間で環境に慣れ、どんどんと茎を伸ばしています。先端の薄い緑の部分がお迎えしてから成長した部分で、かなり調子が良い感じです。自宅にあるリプサリスの中で一番成長が著しく、見ているだけでも楽しめます。鎖のようにねじれながらトレイルを作る様子は見応えがあり、人気なのも納得の種類です。

2. リプサリス・スルカタ(Rhipsalis Sulcata)

2021年7月にお迎えしたのがスルカタ。「ジャングルカクタス」との愛称を持ちます。三角形に分節した長い茎を持ち、枝分かれしてトレイルを作ります。パラドクサと非常に似た品種ですが、スルカタの方が細く、表面に柔らかい毛のような根毛を持ちます。

筆者のスルカタは2021年に購入依頼、成長の兆しがありませんでしたが、スプレーで表面の茎を湿らせてあげるようにしたら、新たに茎が成長しはじめました。おそらく水やりをそこまで頻繁に行っていなかったと思われるので、今年の成長期はもうちょっと水を足す予定です。

3. リプサリス・ハティオラ(Rhipsalis Hatiora)

ダンシング・ボーンズ(踊る蓋骨)」の愛称を持つのがハティオラ。筆者は2021年に購入し、その後根腐れを起こして水挿しで根を増やし、先週鉢替えした段階です。茎の部分がひょろっと細く、葉先の先端がランダムにあちこちに向いているため、スケルトンのような印象を受けます。ブラジル東部原産で、分節の先から枝分かれし、最大6本の枝が1つの渦を形成するとのこと。花の色は黄色〜オレンジ色のようです。

こちらはオフィスで育てているハティオラ。枝がしっかりとしており、無骨な印象です。後述するケレウスクラと比べると、茎が太いため下垂れするだけでなく上に伸びているのが分かります。

4. リプサリス・ピロカルパ(Rhipsalis Pilocarpa)

ふさふさとした細かい白綿に表面が覆われたような見た目が特徴なのがピロカルパ。サボテン属であることから、この白い毛はトゲに分類されますが、モフモフした質感で痛くはありません。円筒形の茎は成長するにつれて枝分かれして滝のようになるとのこと。筆者は2021年頃に、サンフランシスコ市内のナーサリーで購入しましたが、あまり成長の兆しがありません。

色々と調べていると、ピロカルパは直射日光を好む、という記述もあるのでもうちょっと日の当たる場所に移動しようかと思案中。白い花が咲いた後に、赤い果実を付けます。リプサリスの中でも、変わった見た目であること、ベリーのような赤い果実が見栄えの良いことから人気の観葉植物です。

5. リプサリス・ケレウスクラ(Rhipsalis Cereuscula)

おそらくリプサリスの中で、最も普及していると思われる品種がケレウスクラ。「珊瑚サボテン」という愛称を持ちます。茎の表面の質感や太さはハティオラに非常に似ていますが、茎が伸びた先端が球状に膨らんだシルエットを形成します。この伸びた先端が線香花火のように華やかで、釣り鉢にすると映える品種です。

セレウスクラの鉢は現在ふたつあり、一年以上お世話していますがあまり大きな変化はありません。小さい鉢の方はおそらく水を控えすぎた感じで、乾燥気味に育ててしまったのが原因と思われます。今後は霧吹きで、土の湿度を保ちながら育てる予定。

最後に

よく見かけるけれど、あまり認知度が少ない観葉植物リプサリス。トレイルを作って気ままに伸びる茎と、一風変わった形状が人気です。サボテンほど乾燥した用土ではなく、乾いた時点で適度に水を与えると元気に育ってくれます。インテリアグリーンとしておしゃれな鉢を、ぜひお迎えしてみてください。

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