2月に入って、今年はじめてのスモールロットコーヒーがトレジョにお目見えしました!今回登場したのが、エクアドル・サモラ地方のコーヒー豆です♪
トレジョのスモールロットコーヒーとは?
2020年から本格的にはじまったトレジョの「スモールロットコーヒー」シリーズ。これは小規模なコーヒー園に焦点を絞り、現地農園と直に契約を結んで1年分のコーヒー豆の生産量をそっくり買い取るシステムのこと。
同じコーヒー園でもその収穫する年の天候などの条件によって味やクオリティーが変動するため、まさにシングルオリジンならではの一期一会の味わいを楽しめるのが大きな魅力です。2020年・2021年はほぼコンスタントにいろんな国のコーヒーが入荷されていましたが、2022年は物流の遅れと人手不足・インフラの要因か頻度が落ち、5種類のみの販売、2023年は2月に入った今回が最初のシリーズとなります!
- 2020年:ニカラグア・パプアニューギニア・ブラジル・ブルンジ・エルサルバドル・ウガンダ・ホンジュラス・ルワンダ・ベルー
- 2021年:エクアドル・タンザニア、カメルーン・パプアニューギニア・インドネシア(バリ島)・メキシコ・東ティモール共和国
- 2022年:ブラジル・ケニア・ドミニカ共和国・メキシコ・インド
- 2023年:エクアドル
エクアドル・サモラチンチぺのコーヒー!
今回のコーヒーは、圧倒的な自然の美しさで知られるエクアドル南東部、アマゾン流域の端に位置するサモラ・チンチペ県産のもの。アンデス山脈の高地には、コーヒー生産者のコミュニティがあり、標高の高さと熱帯気候、3つの川が近くに流れる地形が、豊かな風味のコーヒー豆の栽培に適しているそう。このサモラで手摘みで収穫されたチェリーは、天日で乾燥させ、ミディアムローストで焙煎されています。
一般的にエクアドルのコーヒーは、ナッツのような香りと、苦味と酸味とコクのバランスの良さ、マイルドな味が特徴なんだそう。コロンビアに似た南米特有の味わいを楽しめそうです!ちなみにエクアドルのコーヒーは、2021年3月に登場したピチンチャ火山麓で栽培されたピチンチャ以来2回目になります。
パッケージデザイン
今回のパッケージデザインはこのような感じ。今回も内容量は340g、ミディアムロースト、気になるお値段は前回と変わらないUSD10です。インフレが進む中、シングルオリジンのコーヒー豆をUSD10で購入できるのは、貴重な存在となってきました。
ちなみのこのスモールロットの刻印のようなデザイン、以前も見た覚えがあります。今調べてみたら、2020年11月のルワンダのコーヒーのパッケージでした。今回のデザインは、同じデザイナーの方が手掛けているのか、もしくは何か他に意味があるのかもしれません。
全体的に豊かな自然を表現した緑色で、フロントとサイドにワカメのような植物のイラストが施されています。使われる色はわずか2色と、トレジョにしてはかなりシンプルです。品種は100%アラビカ種・焙煎はミディアム・ロースト。内容量は340g。風味は「糖蜜・ダークチョコレート・ナツメグ」と記されています。
開封レビュー
素材は窒素充填パック加工されたアルミ製で、今回はジップロックではなく昔ながらの黒いワイヤーをくるくるまるめて密封するタイプです。前方にガス抜きのバルブが付いており、上部の透明のシールを剥がして開封します。開封した様子がこちら。すっきりとした香ばしい焙煎豆の香りがしますが、そこまで強くはありません。
焙煎豆はこのような感じ。全体的にマットですが、ところどころにまだらな光沢があります。大きさはバラバラで欠けた豆も入っており、おそらく雑味の出るコーヒーであることが分かります。
フレンチプレスとハンドドリップで抽出比較!
それではここからは、フレンチプレスとハンドドリップの2種類の抽出方法で味を検証していきます!
フレンチプレス
今回もフレンチプレス用にグラインドした後、5分抽出します。17gの豆に対して200Fのお湯を200ml入れ、1分後に攪拌。4分後にプレスしてマグカップに注ぎます。焙煎豆の膨らみはそこまで感じません。
ハンドドリップ
続いてはハンド・ドリップ。10gの豆を中細挽きでグラインドしたあと、湿らせた紙フィルターに入れます。一旦蒸らしたあと200Fのお湯でドリップし、200ml分のコーヒーを抽出します。フレンチプレスと同様、豆が膨らむ感じはほぼありません。
味の感想
フレンチプレス
まずナツメグやシナモンのような、ほのかにウッディーなスパイスの風味を感じます。ノートにナツメグとの記載がありますが、ここまで明確に感じたのははじめて。すっきりとした香ばしさが引き立つ香りで、味わいは濃厚だけどフルーティー。ダークチョコレートを食べた時のカカオのような濃厚さとフルーティーな酸味の組み合わせは、まさにシングルオリジンの醍醐味。ただミディアムローストにしては苦味が強く、後味にも苦さが引き立ちます。
ハンドドリップ
ウッディーなスパイスの風味が消えて、すっきりとした飲みやすい味に変化しました!フレンチプレスでは苦味の主張が強かったのですが、ハンドドリップだとそこまで気になりません。おそらくエグみがフィルターで抜けた関係だと思われますが、このコーヒーに関してはドリップがおすすめ。フルーティーですっきりとしていますが、かすかに黒糖のような甘さも感じます。
最後に
2023年2月に登場したトレジョのスモールロット、今回は珍しく、風味として挙げられた糖蜜・ダークチョコレート・ナツメグどれも感じることができました。焙煎豆に関しては形が不揃いなせいかエグみがあるので、フィルターを使うとより飲みやすくなります。気になる方はぜひ試してみてください♪