アメリカのロサンゼルス「リトル東京」に今尚残る老舗和菓子店「風月堂」。ハワイ島ヒロのツーレディーズ・キッチン、サンフランシスコの勉強堂に続き今回3店舗目となるアメリカ和菓子店をご紹介します♪
リトル東京の老舗店
L.Aダウンタウンにある「リトル東京」。この小さな日本街の大きな通り「東1番通り(E. 1st street)」沿いにあるのが、老舗和菓子店「風月堂」です。この風月堂が創業したのがなんと1903年。今年惜しくもクローズしてしまったサンフランシスコの勉強堂が創業したのが1906年なので、ほぼ同じ時期に事業をはじめたことになります。
風月堂の歴史は古く、初代オーナーのセイイチ・キトウさんがアメリカに移住した1903年に開業し、その後末っ子のロイさんに引き継がれます。ちなみにこのセイイチさんは、現在アメリカの中華料理店に欠かせないフォーチュンクッキーの考案者だと認定されています（諸説あり）。第二次世界大戦後、ロイさんがお店を引き継ぎその後末っ子のブライアンさんに引き継がれました。現在はブライアンさんの息子、コーリーさんが4代目店主を務めています。
風月堂の外観
こちらが東1番通りに面した風月堂の外観。昔ながらの商店街のような風貌で、流れるような漢字のフォントで店名が描かれています。ショーウィンドウとメインエントランスに使われているガラス張りは木製のフレーム、まさに昔ながらといった趣きです。
店頭のショーウィンドウには商品は陳列されておらず、日本らしい置き物が飾られています。またスティッカーには、「リトル東京で1番古い和菓子屋」と書かれたサインが貼られています。
こちらがショーウィンドウ左側の様子。風月堂のテーマカラーなのか、小豆色の店名が書かれた縦長のバナーが貼られています。一貫して昭和を感じるレトロな雰囲気です。
近辺の様子と雰囲気
リトル東京のほぼメインに位置する風月堂、かなり人通りが多いエリアになります。東1番通りの通り向かいには、観光名所「日本村広場」があります。
観光や買い物客で賑わう日本村広場から至近距離ということもあり、日中であればひとりで出歩いても治安的に問題はありません。ただしダウンタウンで最も治安の悪いスキッドローの界隈にあるため、付近を散策する場合は注意して楽しみましょう。
店内の様子
メインエントランスから入った店内の様子。店内に入るには人数制限が行われており、ひと組出たらひと組入る要領で、それまでは店頭に列を作る形態がとられています。日本の和菓子屋さんのように物が溢れ混沌とした印象です。
入って左側に木製のショーウインドウがあり、こちらに作り立てのお餅や和菓子が並べられています。自分の番が来たらお持ち帰り容器の大きさを伝え、ショーウインドウを指差しながらオーダーを行います。
サンフランシスコの勉強堂やヒロのトゥーレディーズキッチンと比べても、種類はかなり多い方。饅頭の他にモナカもあります。
こちらが人気商品の苺大福と葛切り饅頭。葛切り饅頭は、季節の商品で7月限定販売のようですが、8月でも販売されていました。
店頭には手作り和菓子だけでなく、日本製のお菓子も所狭しと並べられており全部をじっくり吟味するには時間がかかりそうです。ただし列が長く、気分的に急かされるような気持ちになるため、あまり長居はできない雰囲気。平日の混まない時間帯であれば、もっとゆっくり選べそうです。
食べた感想
今回購入したのが苺大福・粒あんとこし餡のおはぎ・草饅頭の4種類。プラスチックの透明な容器に入れて渡してもらいます。
おはぎはこし餡と粒餡の2種類があり、好きな方を選べるのも本格的です。
食べた感想ですが、まさに昔ながらの素朴な和菓子といった感じ。ただ苺大福は苺が一粒まるまると入っているわけでなく1/4程度の大きさが上にのったスタイルです。餡が甘いので、ヒロの苺大福のように一粒丸ごと入っていたらさらにおいしいのでは？と感じます。草饅頭はサンフランシスコと比べて緑の色がナチュラルですが、あまり独特の苦味は感じませんでした。全体的に甘めなので、渋い緑茶と一緒にいただくと、さらにおいしそうです！
最後に
LAダウンタウンのリトル東京にある老舗和菓子店「風月堂」をレポートしました。とにかく種類が豊富なため、訪れるたびにいろんな味を楽しめるのは嬉しいところ。リトル東京の雰囲気と溶け込んだ懐かしい手作り和菓子、LA観光にぴったりの立ち寄りスポットです。
店舗情報
- 風月堂 Fugetsu-Do Bakery Shop
- 住所：315 1st St, Los Angeles, CA 90012
- 営業時間：8AM-6PM
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