観葉植物「ホヤ」コレクション24選。成長記録と育て方のコツも♪【シンプルライフ】

観葉植物として人気のつる性植物「ホヤ」。花を楽しむのはもちろん、綺麗な葉の形や模様、植え替えをしながら徐々に育っていく過程も楽しめます。今回は筆者が実際に育てている24種類のホヤの特徴や育て方、成長記録などをご紹介します♪

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ホヤの魅力

観葉植物にあまり馴染みのない方であれば、あまり聞いたことがない「ホヤ(Hoya)」。ただバレンタイン直前などに、雑貨屋さんでハートの形とした葉が直接土に挿さった観葉植物を見たことがあるかもしれません。多肉性の特徴を持ち、葉が厚めで水やりを頻繁に行わなくて良いこと、節の部分から根が出るので株分けがしやすいこと、環境さえ合えば育てやすく場所を取らないことなどが魅力として挙げられます。

品種が豊富で900〜1,500種類ものホヤがあると言われています。観葉植物の中でも、値段は割高な方でニッチなコレクターが多く珍しい品種は高値で取引きされます。勾配種も多く、名前が番号になっている品種も多く見かけます。愛好家が多いホヤ、アメリカでその見た目と形状から「ワックスプラント(Wαx Plant」、日本では「サクララン」との愛称で親しまれています。

【1】ホヤ・スタンダード・カルノーサ(Hoya st. Carnosa)

ホヤの中でも、最も流通しスタンダードなタイプが「ホヤ・スタンダード・カルノーサ(Hoya Standard Carnosa)」。カリフォルニア州など温暖な気候であれば、裏庭などで自生しているのを見かけます。原産地は東アジア・オーストラリア近辺。

葉が厚く、日焼けしにくいほか日照りに強く育てやすいのが特徴です。育て方は水はけの良い土に入れ、月に一回程度養分を与えます。乾燥気味の土を好むので、頻繁な水やりは厳禁。葉の周りに濃いマージンがあり、シルバーのスプラッシュが綺麗です。

こちらが「ペダンコ(peduncle)」と呼ばれる花柄。ここから蕾が出来て花が咲きます。一度花柄ができると、同じ場所から何度も開花してくれます。

2021年5月に一度開花した花の様子。ホヤは通常小さい蕾の集合体で球体の花を作ります。花の見た目や香りはホヤの種類によって変わりますが、カルノーサに関してはほのかに甘いフローラルな香りです。

【2】ホヤ・レツーサ(Hoya Retusa)

細い松のような葉を持ち、花火のような球体を何個も作り徐々にトレイルを作る美しい品種が「ホヤ・レツーサ (Hoya Retusa)」。同じく乾燥気味の土と好みます。シルエットが美しいホヤで、原産地はインド・東ヒマラヤ近辺。

花に関しては、蕾がそれぞれバラバラに付き、小さな白い花が咲きます。控えめなサイズなので気づかない場合も多いと思われます。香りは特に感じません。我が家のレツーサは、2021年夏にお迎えして以来、開花はしたもののまだ成長は特に感じません。

【3】ホヤ・チェルシー(Hoya Chelsea)

まるっとした肉厚の葉が可愛らしいのが「ホヤ・チェルシー(Hoya Chelsea)」。カルノーサと同じ種類で、非常に似た茎や葉を持ちます。原産地は東アジア・オーストラリア。

葉の様子。まるっとした形で先端がきゅっと尖っています。カルノーサと同じように葉の縁に濃いマージンがあります。育て方はカルノーサと同じで乾燥気味の土で直射日光を避け、月に一度程度養分を加えた水を与えます。

こちらが2020年12月にお迎えしたときの写真。茎が多少伸びていますが、成長はかなりゆっくりなのが分かります。

【4】ホヤ・オボバタ(Hoya Obovata)

存在感のある大きなオーバルな葉を持つのが「ホヤ・オボバタ(Hoya Obovata)」。この子は茎一本ですが、オボバタが大きな鉢にたくさん生えている様子は、本当に見事です。原産地はインド・インドネシア・タイ・フィジーなど広範囲に及びます。

まるっこい葉っぱに、画像のようなシルバー・スプラッシュが入っています。後に紹介する「ホヤ・ケリー」に似ていますが、一枚一枚の葉っぱのサイズが大きく、さらに、どっしりとした印象

2020年夏頃に購入したときの画像。当時と比べると、茎が多少伸びて葉が一枚増えたのがわかります。ずっと同じ状態でしたが、ここ数ヶ月いきなり成長しだし、今新たに小さな芽をつけています、これからの経過が楽しみな子です。

【5】ホヤ・リネアリス(Hoya Linearis)

細長い葉を持ち、徐々に茎が伸びてトレイルを作るのが「ホヤ・リネアリス」。原産地はヒマラヤやインドシナ半島など。水はけの良い土で日当たりの良い場所に置いておくと、環境に慣れた時点で徐々に茎が伸びていきます。

葉っぱはベルベッドのような質感で、ふんわりとしています。吊り鉢にしておくと徐々に伸びていく様子を楽しめます。筆者は約半年前にお迎えし、東向きのベイウィンドウに吊るしています。今のところあまり大きな変化はありません。

【6】ホヤ・オーストラリス(Hoya Australis)

斑点がなく、ごく一般的な葉の形を持ち茎が伸びていく「ホヤ・オーストラリス」。アメリカでは比較的安価で、入手が簡単な品種です。原産地はオーストラリア全域。

筆者のオーストラリスは数ヶ月前に根腐れを起こしてしまい、一度鉢から植え替えて、LECAと呼ばれるハイドロボールを使ってセミハイドロに切り替え療養中。初期の段階でものすごいスピードで茎が伸びましたが、現在は新たに根っこが再生してくれるのを待っている状態です。

【7】ホヤ・オーストラリス・バリエガタ(Hoya Australis Variegata)

【6】に模様が付いたバージョンが「ホヤ・オーストリア・バリエガタ」。こちらは2021年11月にお迎えしたもの。4インチの鉢に入っています。

この特徴はやはり、淡いグリーンと一枚一枚違う繊細な模様。お迎えしてから一枚新しい葉が出ました。この夏成長してくれるのが楽しみな品種です。

【8】ホヤ・マチルダ(Hoya Mathilde)

まん丸の小さい葉とシルバースプラッシュが可愛らしいのが「ホヤ・マチルダ」。カノーサとサーペンの勾配種です。茎が伸びて、ペペロミアホープのように鉢から垂れる様子が、非常に映えます。条件が合えば成長が早いようですが、筆者の鉢はここ一年ほど同じような状態…。

こちらが2021年秋頃の様子。ずっとテラリウムに入れて過保護に育てていましたが、それが良くなかったのか、葉が数枚落ちてしまいました。現在は外に出して経過観察中。ハイドロに切り替えるかどうか迷っている段階です。

9】ホヤ・プビカリクス(Hoya Pubicalyx)

細長い葉と尖った葉先、細かなスプラッシュが特徴なのが「ホヤ・プビカリクス」。こちらもアメリカでは比較的広く流通しており、園芸店では、ホヤの代名詞のように売られています。お値段も比較的割安。原産地はフィリピン。

プビカリクスは、スプラッシュが綺麗で葉の模様を楽しめます。茎が徐々に伸びていくので、トレリスを付けてあげるか吊り鉢にして育てます。他のホヤと同じように乾燥気味の土と日当たりの良い場所で育ちます。我が家のプビカリクスは2020年12月にお迎えし、順調に育っていますが、まだペダンコは見られません。

【10】ホヤ・ケリー(Hoya Kerrii)

このハートの形でよく知られるのが「ホヤ・ケリー」(アメリカでは「ケリアイ」と発音)。原産地は東南アジア。雑貨店などで売られているのは、この葉の部分だけを挿し木にしたタイプですが、残念ながら節がない場合は、成長せずにいずれ枯れてしまいます。

この特徴は、なんといっても先端がふたつに分かれたハートの形。このケリーは2021年12月にLAの花市場で買ったばかりのもの。葉の表面はスプラッシュが少なく、ほぼグリーンです

他のホヤと同様、乾燥気味の土と明るい場所を好みます。ケリーはバリエガータ以外であれば2021年後半から一般的に流通しだし、値段も徐々に下がってきている種類です。

【11】ホヤ・ベラ(Hoya Bella)

つる科のホヤにしては珍しく、真っ直ぐ伸びる珍しい特徴を持つのが「ホヤ・ベラ」。ぷっくりとした小さな葉を持ち、茎が真っ直ぐに伸びていく優雅な見た目が特徴です。原産地はヒマラヤ・ミャンマー北部近。

成長が早いと良く聞きますが、我が家のベラはあまり変化ありません。ただし先月茎にペダンコが数個付いているのを発見しました。

我が家にベラをお迎えした2020年秋頃の様子。こうやって見比べると、それぞれの茎が伸びているのが分かります。もう少し暖かくなったら蕾ができるのでは!?と期待している鉢です。’

【12】ホヤ・マクロフィラ(Hoya Macrophylla)

大きな葉、くっきりと浮き出た葉脈そしてクリーム色のマージンが美しいのが「ホヤ・マクロフィラ。葉が大きく成長し、今育てている葉で一番大きいのは全長8センチほどもあります。原産地は、マレーシアの近くにあるボルネオ島。

特徴は、やはりこの葉の美しさ。葉は段ボールのようにゴワゴワした質感で、葉焼けにも強いです。我が家のマクロフィラは、数ヶ月前に根腐れが発覚し、現在はLECAで療養中。

こちらが2021年夏ごろの様子。2カ所から購入した株のひとつになります。現在はひとつの鉢にまとめていますが、新しい葉が数枚出たぐらいであまり成長は感じません。新しい根がしっかり成長してくれれば、そのうち大きくなると思われます。

【13】ホヤ・ブートニアエ(Hoya Burtoniae)

ベルベッドのように光沢のある葉と、つる性の茎を持つのが「ホヤ・ブートニアエ」。原産地はフィリピン。葉が4枚ほど付いた一本の挿し木を2021年秋ごろに購入し、半年ほどでここまで成長しました。

葉っぱは細長く、濃い緑をしています。スプラッシュは無し。今のところ、東向きのベイウィンドウに下げた吊り鉢で、順調に育っています。

購入したばかりの時との比較。当時4枚の葉が付いた小さな挿し木でしたが、かなり茎が伸びたのが分かります。これから暖かくなるにつれて、さらなる成長を心待ちにしている品種です。

【14】ホヤ・クローニアナ ブラック(Hoya Krohniana Black)

東南アジア諸国で広く自生する「ホヤ・クローニアナブラック」。小さいスペードのような葉が可愛らしい品種で、葉色が濃いタイプは「ブラック」と分類されます。比較的新しく登場したばかりの品種で、あまり見かけることはありません。

筆者はホヤを栽培する方から、葉が2枚ついた短い挿し木を株分けしてもらい、数ヶ月の間根付くまでクローシュの中で栽培していました。当時は根もなかった状態でしたが、徐々に茎が伸び葉が増えてきている状態です。春になったらハンギングロープで吊り鉢にする予定。

【15】ホヤ ・カーティシー (Hoya Curtisii)

迷彩模様とスペードのような葉の形が特徴なのが「ホヤ・カーティシー」(英語での発音は「カーティシアイ」)。ハートカズラのように、トレイルを作るホヤとして知られています。

葉の模様を近くで見るとこのような感じ。繊細で映える模様は、小さくても存在感が抜群です。

こちらは購入した当時の画像。カーティシーは比較的育てるのが簡単だと聞きますが、筆者の場合なかなか思うように成長してくれず、一年以上も思うように新芽が出てくれません。カーティシーは乾燥気味より多少湿った土を好む、との情報もあるため、テラコッタ鉢からプラスティック鉢に植え替えをするかどうか検討中。

【16】ホヤ・ポリネウラ(Hoya Polyneura)

その葉の形と葉脈からアメリカでは「魚の尻尾」という名称で知られる「ホヤ・ポリネウラ」。原産地はヒマラヤと雲南省北西部。マーメイドのような葉の形と薄い透けるような葉色が特徴です。

2021年秋に購入したときの様子。当時は新しい葉が2枚あった状態でしたが、現在はさらに2枚の新葉が出てくれました。ただ冬だからか数ヶ月変化がありません。ホヤベラと同じくつる状ではなく茎が真っ直ぐに伸び、垂れるようにトレイルを作ります。吊り鉢にすると映える品種です。

【17】ホヤ・サンライズ(Hoya Sunrise)

葉の形は一般的ですが、太陽光によって葉の色が真紅に変わることで知られるのがホヤ・サンライズ。 原産地は東南アジア。こちらもつる状の茎が伸びて、トレイルを作ります。

葉色が非常に美しく、大きな鉢にたくさん生えている様子は圧巻ですが、筆者の場合は成長が遅くこの半年ほど同じような状態のままです。現在テラリウムの中で栽培中。

【18】ホヤ・カルノサ「クリムゾンクイーン」(Hoya Krimson Queen)

比較的手に入りやすいホヤとして挙げられる「ホヤ・カルノサ「クリムゾンクイーン」。葉の周りにクリーム色のマージンがあるつる状の品種です。原産地はタイ・インド・中国と広範囲に渡ります。

比較的手に入りやすい品種で、園芸店やホームセンターなどでも購入でき、値段も割安です。葉にはシルバースプラッシュも付いており、吊り鉢にしても棚の上から垂らしても見栄えが良いため、観葉植物として非常に人気です。

2021年初秋に購入したときの様子。現在と比べても葉の色が濃くなり、茎が伸びたほかあまり変化はまだありません。配置場所ですが、東向きの窓の近くに天井から吊るしています。

【19】ホヤ・カルノサ「クリムゾンプリンセス」(Hoya Krimson Princess)

クリムゾンクイーンと非常に似た見た目をした品種が「ホヤ・カルノサ・クリムゾンプリンセス」違いは葉の模様で、外側に付いていた淡い色がセンターに付いています。特徴的にクリムゾンクイーンとほぼ同じで、栽培方法も同じです。

こちらは2020年夏に購入した当時の画像。比べてみると当時の葉はよりみずみずしい印象です。目に見えて成長している訳ではなく、ちょっと茎が伸びたかなぁといった程度。しばらくクローシェをかぶせて湿度を上げるか思案中。

【20】ホヤ・コンパクタ(Hoya Compacta)

くるんと葉が巻いてロープのように伸びるのが「ホヤ・コンパクタ」。アメリカでは「ヒンドゥーロープ」の名称で広く知られています。筒状のような葉がどっしりと長く伸びる見た目はインパクト大。観葉植物の中でも人気の種類です。画像のコンパクタは、最初同じ鉢に入れて育てていましたが、左の茎が水分の補給が出来ず枯れそうになったため、LECAに切り替えました。

画像のように、葉は茎に沿って折り曲がり渦のような見た目をしています。ただ筆者の場合は新しく出た葉はなぜかあまりクルリとしておらず真っ直ぐです。育て方は他のホヤとあまり変わりがありませんが、順調に育てるには多少コツがいると感じる種類です。

【21】ホヤ・コンパクタ・バリエガータ(Hoya Compacta Variegata)

【20】の葉に模様が入ったバージョンが「ホヤ・コンパクタ・バリエガータ」。こちらは1年半ほど前に、コンパクタを購入した方から譲っていただいたもの。当時はまだ模様入りが珍しかったため、大切に育てています。しかし、ここ1年半成長の兆しは全くありません。

LECAに鉢植えしてハイドロ栽培にしてみましたが、別に枯れるわけでもなくそのまま現状維持をキープ。ただホヤはいきなり成長し出す場合もあるので、気長に観察中です。

【22】ホヤ・カーメラエ(Hoya Carmelae)

小さく比較的薄い葉を持つ「ホヤ・カーメラエ」。こちらも希少な品種で、園芸店などで見かけることはまだありません。原産地はタイ。筆者はローカルでホヤを数多く栽培する方から株分けをしてもらい、根がしっかり成長するまでハイドロで栽培。その後鉢植えにして、見事に根腐れを起こしてしまったという経緯があります。

先月まで湿度の高いテラリウムの中で栽培していましたが、現在はそこから出して様子を見守っている途中。2インチの小さな鉢で栽培を続けています。

【23】ホヤ・クリンクルエイト(Hoya Krinkle 8)

カルノーサとコンパクトの勾配種が「ホヤ・クリンクルエイト」。厚みのある凸凹した葉の表面が特報です。葉の質感はカルノーサと全く同じで、触るとゴワゴワとしています。

葉の表面にシルバースプラッシュがあり、つる状の茎が伸びていきます。筆者は2020年冬に地元の小さな工具店で購入しましたが、購入して以来あまり変化はありません。コンパクタと同様、上手に栽培するにはコツが必要な品種だと感じます。

【24】ホヤ・ラクノーサ(Hoya Lacunosa )”療養中”

最後にご紹介するのが「ホヤ・ラクノーサ」。原産地はインド・マレーシア・中国・日本と広範囲にわたります。ホヤの中でも低温が好みで、湿度もそれほど必要ありません。細い葉は茂ってトレイルを作ると非常に見栄えが良く、比較的手に入りやすい品種です。ただし筆者の場合は、購入した時点で既に根腐れを起こしており、さまざまな方法を試みましたが現在2本がかろうじて生き残った状態。現在集中治療室で療養中です。うまく根が育てば、再度鉢植えを行う予定。

ホヤの購入方法(アメリカの場合)

一般的に流通している種類であれば、園芸店やホームセンターで買うことができます。トレジョでも、時々ホヤ・チェルシーが登場しています。希少な種類は、観葉植物専用の園芸店・Etsy の利用、またフェースブックの地元のホヤ好きグループに加入しておくと、時々株分けセールがあるのでそこで購入できます。地元グループだと、希少な品種をわりかし安価で購入できる場合が多いため、要チェックです。

最後に

筆者が現在育てているホヤ24種類をご紹介しました。どのホヤも乾燥気味の土を好むため水やりを頻繁に行う必要がなく、忙しい方でも育てやすいのが魅力と言えます。花や葉の成長を楽しむだけでなく株分けをしたり、いろんな種類を集めるなどさまざま楽しみ方を実践できるホヤ、気になる方はぜひ家庭にお迎えしてみてくださいね♪

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