サンフランシスコの流行の発信地ポルク通りに、クラフトコーヒー店「Sant Frank Coffee(セイント・フランク)」のポップアップカフェを引き継いで、セイントフランクの姉妹店「ジュニパー」がオープンしました。店内に工房があり、シュー生地を専門に扱うペーストリーカフェをご紹介します。
繊細なこだわりのペーストリーを提供
スペシャリティコーヒーとシューを専門に扱うジュニパーカフェ。サンフランシスコでも本格的なコーヒーを出すことで知られるセイント・フランクが、高級レストランのペストリーシェフが開発したシュー生地を専門とするカフェを、2023年3月にポルク通りに店舗をオープンしました。
高級レストランのデザートのような繊細でこだわり抜いたペーストリーを、カジュアルな雰囲気でいただける新たなジャンルのカフェとして、話題となっています。
ジュニパーの場所とアクセス方法
2022年5月に紹介したセイントフランクのポップアップカフェと全く同じ場所にあるジュニパー、パイン通りとポーク通りの西南の角に位置します。ユニオンスクエアからは、徒歩圏内の距離で、ポスト通りを西にポーク通りまで歩き、右に曲がりに4ブロック北上するとカフェが左手に見えてきます。
徒歩の場合掛かる時間帯は22分程度。もしくはゲーリー通りを走る38番線のバスに乗り、ポーク通りで下車、そこから北上する方法もあります。
周辺の様子と雰囲気
新たなカフェやレストランが登場するヒップなエリアとして知られるポルク・ゴルチ地区は、どちらかというと観光客よりローカルが多いエリアで、前回紹介したカリフォルニアスタイルのメキシカンレストラン「リトルチワワ」からもすぐの場所です。
ただテンダーロインに近い関係もあり、治安が不安定なスポットもあるエリアです。北に向かう分には問題ありませんが、南下する場合は周囲に注意を払って散策する必要があります。日中であれば一人で散策しても問題ありませんが、そのまま南下するとテンダーロイン地区に近くなり、ホームレスのテントが多くなります。夜間にユニオンスクエア方面から訪れる場合は、シェアライドの利用をおすすめします。
カフェの内観
ポルク通りのエントランスからみた店内の様子。奥に長いレイアウトで、右手の壁際に長いカウンターが工房まで続いています。ポップアップ店だった頃の内装と見比べてみると、カウンターに木製ボードが貼られており、手前にキッチンアイランドが加えられていますが、内装的にさほど大きな違いは見受けられません。
ペーストリーセクションの様子。通常のカフェでよく見かけるペーストリとはちょっと違ったものを提供する、というこだわりの通り、ジュニパーベリーとレモンカードで味付けされ、レーズンが散りばめられたエスカルゴ、キューバ風クロワッサンなどあまり馴染みのないペーストリーが並んでいます。
こちらのメインでもあるシュー生地の小さなペーストリーは、彩りの良いオレンジのチアシードプディングの右側に並べられています。
長いカウンターの目の前にテーブルが並べて配置されており、コーヒーカウンターやペーストリーを作っている作業を見ながらカフェタイムを楽しめます、
メニューとオーダーしたもの
カフェのドリンクメニューはこのような感じ。エスプレッソメニューは、特にユニークな点はありませんが、ワインのようにシューとコーヒーのペアリングが追加されています。レモンジュニパーシューに合う、ホンジュラスのコーヒーが6ドルで提供されており、こちらを選ぶとお得感があります。
コーヒー豆はもちろんセイント・フランクの焙煎豆。エスプレッソマシンはワイキキのクラフトコーヒーカフェ「カイ・コーヒー」と同じくイタリアの「ビクトリア アーデュイノ(VICTORIA ARDUINO)」が使われています。
今回オーダーしたものは、このような感じ。レモンジュニパーシュー、ブレックファーストサンドイッチ、トマ・クロワッサンサンドイッチ。ブレックファーストサンドイッチは、そば粉のイングリッシュマフィンにグリュイエールチーズ・卵・ハム・ディジョン・ルッコラが使われており、バランスの良い上品な味わい。ポイント・レイエスのトマト、ほうれん草、ベシャメルソースにレモンの味付けがされたクロワッサンサンドイッチも、バランス良く仕上がっています。
カプチーノは、フルーティーな酸味が引き立つまさにシングルオリジンらしい味わい。ミルクの質感がちょっと弱めですが、ラテアートはきちんと施されています。フィルターコーヒーは、ボリビアとグアテマラ産の豆がブレンドされたセイントフランクのオリジナルブレンド豆シスタームーン。濃厚でコクの引き立つ味わいです。
レモンカード、ジュニパー、ジン、トーチドメレンゲ、ミントが一度に味わえるジュニパーレモンシュー。日本でよく見かけるシュークリームとはちょっと違うサクサクとした生地の中には、苦味の引き立つレモンのクリームがたっぷりと入っています。意外と主張のある爽やかなミントの苦味も、確かにアメリカの普通のカフェで提供されるマフィンやスコーンとは違って、繊細な味わいです。
最後に
サンフランシスコで話題の新たなジャンルのカフェをご紹介しました。カフェ内に工房があり、焼きたてのペーストリーを食べられるオールデーカフェ「オートマット」と同じようなテーマやこだわりを感じます。どのペーストリーもユニークですが、繊細なシューを体験したいのであれば午後がおすすめ。コーヒー店では味わえない優雅なカフェタイムを体験してみてください!
店舗情報
- Juniper
- 住所:1401 Polk St, San Francisco, CA 94109
- 営業時間:8 AM–4 PM