【サンフランシスコ・グルメ】どれを食べたい?市内の人気クロワッサン6個+を徹底比較してみたよ♪

食の文化が高いサンフランシスコ。市内には、海外に進出するような著名なベーカリーやパティサリーが数多くあります。今回は市内に展開する6店舗のクロワッサンに焦点を当てて、それぞれを比較検証してみました♪

【1】Tartine Manufactory(タルティーン・マニュファクトリー)

サンフランシスコのおいしいペーストリー店として必ず名が上がるのが「タルティーン・ベーカリー(Tartine Bakery)」。オーガニック食材と天然酵母を使って焼き上げるこだわりのパンやペーストリーは、知名度・人気共にナンバーワンと言っても過言ではありません。

見た目の特徴

そんな偉大なるタルティーンのクロワッサンがこちら!正方形に近いような均等で丸っこいシルエットと、何よりも光沢感があり、キラキラと輝いています。

形成された五つの生地の境目がしっかり分かり、中心に向かってなだらかに膨らんでいます。全体的に茶色ですが、特にエッジのこんがりとした焼き目がおいしそうです。

スペック

重さはひとつ約104gで、横の長さは約15.2cmクロワッサンで100g超えは、かなり珍しいのではないでしょうか。これひとつでお腹いっぱいになりそうなほど結構なサイズと重量感です。お値段はUSD5と高めですが、その分サイズはしっかりとしています。

断面の様子

断面図はこのような感じ!天然酵母の成せる技か、中の気泡が不均等で大きな気泡の中央から徐々に小さくなっていくように層が重なっています。表面の皮が凝縮されパリパリなのが、写真からでも伝わってきます!

食べた感想

外側のパリパリとした薄皮に比例して、中は層がほどけていくような軽くふんわりとした質感。噛むたびに外側の薄皮の香ばしさが口に広がります。さくさくっと軽い食感にバターのコクを感じますが、甘すぎる訳ではありません。リッチなバターの風味と香ばしいパンの香り、そしてほんのりとした天然酵母独特の香りを同時にバランスよく感じることができます。

外側のパリパリした薄皮が印象的な、かなり質の高いクロワッサンで、人気なのも納得です。

【2】Jane (ジェーン)

2018年にサンフランシスコのベスト・クロワッサン部門でグランプリを獲得した実力派ベーカリー&カフェが「ジェーン(Jane)」。 ゲーリー通りの工房で焼かれるパンは、毎朝ラーキン通りとフィルモア通りのカフェに配達されます。クロワッサンだけでなく、バゲットも2017年にベスト・バゲット賞を受賞。クオリティーには定評のあるベーカリーです。

見た目の特徴

上からみた様子がこちら!きれいなひし形のシルエットの外側は、パリパリの極薄の層で覆われています。

横からの様子。層の幅が均等で、巻かれた生地の境目が分からないほどなめらかな見た目です。

スペック

重量は75gで全長は約12cm。 お値段はUSD3.5。どれを取っても標準的です。

断面の様子

中心から渦を巻くように生地が形成されています。空気を含んだ生地は、大小の気泡が形成されふんわりと軽い見た目です。

食べた感想

パリパリの表面に比例して、中の生地はもちもちとした理想的な食感です。外皮はかなりフレーキーですが、内側の生地に弾力がありその食感の違いがおいしさを引き立たせています。

パン独特の香ばしさとほんのりとした甘さ、そして軽さのある生地、これと言った個性はないものの、どれを取っても理想的なクロワッサンです。

【3】Arsicault Bakery(アルシコー・ベーカリー)

本店はリッチモンドにあり、連日行列のできる「アルシコー・ベーカリー(Arsicault Bakery)」。2016年にアメリカで著名なグルメ雑誌の名誉ある「New Best Bakery」に選ばれたことで火が付き、瞬く間に人気となりました。ここのシグネチャーはクロワッサン。ペーストリーシェフはもともと金融関連の仕事をしていた方で、脱サラしてベーカリーとはじめたと言う経歴を持ちます。

2020年1月に、都心にほど近いシビックセンターに新店舗をオープン!本店のアットホームな雰囲気に対して、新店舗はサンフランシスコらしくスリークでおしゃれな内装です。

見た目の特徴

真上から見た様子。生地が5つに分かれた標準的なクロワッサンの形をしています。細かい層の突起した部分に光沢がある艶やかな見た目です。

横から見た様子。極薄の層が重なり合って生地が形成されており、上に向かって立ち上がるような立体感があります。焼きたてのパン独特のとても良い甘く香ばしい香りがします。

スペック

重量は77gで全長は約13cm。 お値段はひとつUSD3.75

断面の様子

中心から外側に向けて、極薄の層がきれいに広がっています。外側の軽さのある層がパリパリとしているのが、画像からでも良く分かります。かなり見栄えの良い断面です。

食べた感想

とにかく層が繊細で口に入れた瞬間の食感が秀逸です。サクサク感が半端ない上、内側の生地は空気を含んでソフトな口当たり。もちもち感もありそのコントラストが絶妙です。極薄な生地は、口の中に入れるとほろりと溶けていきます。バターのリッチさと焼きたて生地の独特の香ばしさが引き立つ上質の味わい。

まさにパンを食べた瞬間のおいしさにフォーカスされて作られたと言う印象クロワッサンがシグネチャー商品だけあり、確かにかなりのレベルです!

【4】Acme Bread Company(アクミ・ブレッド・カンパニー)

無漂白・オーガニックの小麦粉を主原料に、天然酵母でゆっくり発酵させた生地作りで知られる「アクミ・ブレッド(Acme Bread)」も、サンフランシスコでは欠かせない有名どころです。

バークレー発のオーガニックベーカリーは、こだわりの製法と厳選された食材が使われており、シグネチャー商品は、サワードウのローフパン。ローフパンがメインでペーストリーの数はそこまで多くありませんが、クロワッサンとシナモンロール類を販売しています。

見た目の特徴

全体的にシルエットが丸っこく。表面に光沢感はありません。表面の層がぎゅっと凝縮されたような見た目です。焼き立てのパン独特の、香ばしいとても良い匂いがします。

横からみた様子。中央に向けてなめらかな突起ができていますが、重なり合う層が一体化されており、なんだかスーパーで見かけるクロワッサンのようなずんぐりとした見た目をしています。

スペック

重量は80gで全長は約17cm。 お値段はUSD3.48。オーガニック食材と天然酵母で作られたパンにしては低価格で抑えられています。

断面の様子

天然酵母の影響か、中に大きめの空洞がいくつか見られます。中央から外に向かってきめ細かい繊細な層が続いており、かなり映える断面です!

食べた感想

表面のパリパリとしたフレーキーさが少なく、外の層がしっかりとパンに密着しているため、食べやすさを感じました。もっちりとした中の生地の程よい弾力が非常に印象的。口に入れた瞬間、まず香ばしさを感じ、噛むと甘さがじんわり染み出してきます。

もうちょっと外側の層がパリパリだともっと食感が良いのかな、とも思いますが、バターのコクと甘さのバランスそしてもっちりとした生地の口当たりが良く、万人受けするクロワッサンと言った感想です!

【5】b. patisserie(ビー・パティスリー)

続いてご紹介するのが、高級住宅街パシフィック・ハイツに店舗を構えるフランス系パティサリー「ビー・パティスリー(b. patisserie)」。

ミシュラン星付きのレストランで働いた経歴のあるペイストリー・シェフが手掛けるこのお店は、サンフランシスコだけでなく韓国とホノルルにもお店を進出しています。シグネチャー商品は、クイニーアマンとボストック

見た目の特徴

こちらがクロワッサン!ほぼ三角形のような、尖ったシルエットが印象的です。表面に光沢がなく、マットな質感なのが分かります。

真横からみた様子。形成された原型の生地がそのまま膨らまずに焼かれたような、突起の激しいシルエットをしています。

スペック

重さはひとつ約66gで、横の長さは約12cm。お値段はUSD3.25パティスリーシェフが手掛けるクロワッサンにしては、求めやすい値段設定です。

断面の様子

断面はこのような感じ。傾斜が激しいペーストリーですが、層が繊細で不規則に小さな空洞が続いています。小麦粉とバターがブレンドされた香ばしい匂い。断面から見た層はとてもきれいです。

食べた感想

個人的な感想は可も無く不可も無い、と言った味と食感。全体的に乾燥している印象で、表面に艶やかさがなく、サクサクというよりザクザクした食感で、口当たりはよりハードパンに近い印象です。

これが焼き立てだったら違ったのかのしれませんが、「さすがミシュラン星付き店仕込みのペーストリーシェフが、ヨーロッパに修行まで行って焼き上げたクロワッサン!」と言った衝撃は、あまりありませんでした。

【6】Les Gourmands Bakery(レ・グルマン ベーカリー

最後に紹介するのが、2018年にサンフランシスコで開催されたクロワッサングランプリで、ファイナリストに選ばれたフレンチ系ベーカリーレ・グルマン」。フランス人オーナーが、母親と共に家族経営を行うアットホームな店舗です。ここのシグネチャーは、フレンチクッキーとクロワッサン

見た目の特徴

21cmのお皿からはみ出してしまうほどの長さがあります。中心部分に巻いた生地の先端が残っていることと、サイドがくるりと内側を向いているところなどかなり独特のシルエット。生地の表面に、ほのかな光沢があるのが分かります。

中心に向かってのパン生地の膨らみはほぼなく、フラットな形状です。

スペック

重さはひとつ約91gで、横の長さは約21.5cm。お値段はUSD4.7。値段はほぼタルティーン並みですが、サイズも通常のクロワッサンに比べるとかなり規格外です。

断面の様子

かなり大き目の気泡が生地の中心から外側に続いています。端に向かうにつれ、生地が機密になりパリパリとした質感に変わっているのが分かります。生地の柔らかさが伝わるような、きれいな断面です。

食べた感想

どっちかというとバリバリ感に近いしっかりとした表面の層がをしています。他のクロワッサンに比べると細身なので持ちやすく、外層が崩れにくくホロホロと崩れないので食べやすい印象。

中の生地はしっとりふんわりしており、もっちりとした弾力があります。バターの風味と甘さ、加えて香ばしさのバランスがよく、おいしくいただけます。ただし量が多く食べ応えがあるので、いろんなペーストリーを試したい方は、ハーフサイズのミニクロワッサン(USD2.2)がよりおすすめだと言えます。

【7】ついでなので普通のデリも検証…

せっかくここまでいろいろ検証したので、出先で見かけた市内の普通のデリのクロワッサンも検証対象に加えることに!一応店名には「クロワッサン」の文字が付いています。デリのおじさんに「ここで焼いてるの?」と聞いてみたら「毎朝焼いてるよ」とのこと。コーヒーもサンドイッチもドーナツも販売する、いわゆる典型的な街角のデリです。

見た目の特徴

ほぼ円形のずんぐりむっくりとした見た目です。表面は茶色ですが光沢感はほぼありません。

横から見た様子。中央に向けての膨らみはあるものの、やはりどっしりとした見た目が印象的です。

スペック

重さは今回最重量の130gを記録しました!全長は16cmで値段もUSD2.75と今回の検証の中では最安値です。香りは香ばしいと言うより発酵したイーストの酸っぱさのある匂いを先に感じます。

断面の様子

小さめの気泡で形成された断面。下にいくにつれて膨らみきれなかった生地が重なり合う部分が厚めなのが分かります。

食べた感想

表面に軽さがなくもっさりとした食感です。どちらかと言うとクロワッサンと言うより、バター味のディナーロールを食べている感覚。生地自体が重たく、一気に食べると喉に詰まるようなテクスチャーです。お腹が空いているときにはちょうど良いサイズと質感だといえるかもしれません。

ちなみに、アメリカのコンビニやガススタ・スーパーで売られているクロワッサンは、このようなどっしりタイプが多いです。

最後に

今回、サンフランシスコで有名どころとされるペーストリー店やベーカリーのクロワッサンを食べ比べてみました!

どれも甲乙をつけ難いほどのハイレベルですが、B.パティサリーのクイニーアマンやタルティーンのタルトのように、ベーカリーによってシグネチャー商品が変わるため、クロワッサンだけを食べてその良し悪しを評価できないのも面白いところ。市内のベーカリー&カフェを巡りたい方はぜひ参考にしてくださいね♪

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