2021年9月から、アメリカ連邦政府の指示で交通公共機関のマスク着用が義務化されていたアメリカ。2022年4月20日にフロリダ州の裁判所が違法との判決を下しこの規制が解除されました。直後に空港を利用した筆者が現地の空港の様子をレポートします。
4月20日にいきなりマスク着用義務が解除
アメリカでは2022年4月20日、いきなり空港やバス・ターミナルなど公共交通機関でのマスク着用義務が解除されました。これは着用義務を不服としたフロリダ州が連邦政府に対し起訴を行い、裁判所が違法との判決を下したことが原因。この判決に伴い、TSA(運輸保安局)がマスク着用義務の解除を発表したと同時に、アメリカのメジャーな航空会社や鉄道が一斉に、この解除に従う形となりました。
これに対しホワイトハウスのサキ報道官は「このような公共衛生に関する規則は、裁判所ではなく専門家が行うべき」との真っ当なコメントを残しています。アメリカ疾病対策センターも、現在感染力が高い変異ウィルスBA.2による感染者が増えていることを背景に、継続してマスクを着用することを強く奨励しています。
アメリカ国内の空港の様子(ビフォー&アフター)
たまたま4月20日の直前と直後に飛行機を利用した筆者、現在のアメリカの空港の様子をレポートします。
2022年4月16日
マスク着用規則解除の数日前の空港ターミナルの様子。当然ながら、従業員・利用客共に全員マスクを着用しています。去年の3月に利用した時と比べると、かなりの混雑ぶりです。ターミナルの様子もマスク姿以外は、パンデミック以前とほぼ変わらない状況。2021年3月の段階では、ソーシャルディスタンスを取ったテーブルの配置が行われていましたが、今回はそれも廃止されています。
4月20日・アトランタ空港の様子
こちらアトランタ空港のターミナル内の様子。画像を見てもわかるように、マスクの着用率はほぼ半々といったところ。観察してみると、ターミナルではマスクを着けず、機内に搭乗する直前に着用する人を多く見かけました。
4月20日・サンフランシスコ空港の様子
4月22日、サンフランシスコ空港ターミナルの様子。アトランタに比べるとマスク着用率はやや多めかなという体感です。
ウェイティングエリアの様子、混んでいないためかマスクをしていない人が多め。今後、搭乗時間が近づくにつれ辺りが混んでくるとマスクを着けはじめる人を見かけました。
サンフランシスコ空港の名物・ヨガルームの前。おそらく機内ではマスクを着用していたと思われるフライトスタッフの方も、ターミナル内ではマスクを外して移動しています。
空港内での着用率はほぼ半々・機内では80%がマスクを着用
今回の旅で感じたことは、空港ターミナルではマスクをしてなくても、機内や空港内を走るメトロを利用する時点でマスクを着用する人が多いなという印象です。
ちなみにサンフランシスコはこの週末桜祭りが日本街で行われており、空港内のロビーでも桜とお琴の実演が行われていました。ここは空いているからか、お琴を演奏されている方もマスクは未着用。演奏を見学されている方も、ほぼマスクなしです。
最後に
公共交通機関でのマスク着用義務が解除となったアメリカ、4月下旬の今、市内レストランなどでも確実にマスク離れが進んでいます。強制を嫌い、付けるか付けないかは自分次第というスタンスが好まれる文化柄、今後は個人の判断によるマスク着用が定着していきそうです。