2001年の同時多発テロによって長期に渡って閉鎖していたニューヨークダウンタウンの大型駅「ワールドトレードセンター」。2016年に長期工事が完了し、オキュラスと呼ばれる美しい設計の駅が完成しました。唯一無二とも言える建築様式をご紹介します♪
ワールドトレードセンター駅「オキュラス」とは?
ニュージャージ州からマンハッタンの金融街を結ぶ役割を担っていた「ワールドトレードセンター駅」。2001年の同時多発テロによって被害を受け、長期に渡って閉鎖されていましたが、15年後の2016年に改築工事を終えて再オープンしました。改築によって独特の美しい建築様式は、外観・内観ともに見どころ満載です。
オキュラスへのアクセス方法
ワールドトレードセンターの真横に建つオキュラス、この駅には多種類の地下鉄の路線が集まっているため、地下鉄での移動が便利です。タイムズスクエアからは黄色ラインR・Wでダウンタウン行きに乗車し、コートランド駅(Cortland)で下車する方法がおすすめ。地下鉄の駅はオキュラスのちょうど南西角に当たる場所になります。
真っ白な羽根のような外観
こちらがフルトン通り沿いを西方向に向かって歩いている様子。徐々にオキュラスの白い建造物が左手に見えてきます。中央から伸びる真っ白な対の羽根の様子が実に印象的です。右手の通りに続く黒い柵は、セントポールチャペル。
フルトン通りとチャーチ通りの角から見た様子。目の前に聳え立つ建物は、新たに建て直された「1ワールドトレードセンター」になります。オキュラスはかつてグランドゼロと呼ばれた世界貿易センター跡地に位置します。対の羽根はフルトン通り沿いから見ると、白のビームが上を向く際立つデザインであることが分かります。
内側から見た様子
こちらが東側のエントランスから入った様子。両端に展望台があり、ここから駅全体の様子を見下ろすことができます。中は細長い楕円形で、両端から天井中央に向かって何本もの白いビームで繋がっています。外観だけだと高さがなく比較的小さな建物のように見えますが、地下に向かって繋がる設計で非常に開放感があります。
印象的なのが、通りや頭上からガラスの壁を通してたっぷりと差し込む自然光。地下2階のコンコースに、ストライプの影を作り出しています。
頭上を見るとまるで背骨のように連なるスカイライト。ここから1ワールドセンターのビルが見えるように設計されています。展望台からはもちろん、どこからでも駅全体を見渡せて何が起こっているか把握できる構造は、911を体験したニューヨーカーにとって安心できるデザイン。この点も考慮されているのでは、と感じます。
ショッピングも楽しもう♪
地下鉄の主要路線であるほか、ニュージャージー州から乗り入れる電車「PATH」が停まる駅として通勤に欠かせないワールドセンター駅。中にはウェストフィールドショッピングモールが併設され、アップルストアをはじめとした小売店や、イタリアをテーマにしたスーパー「イータリー」など67の店舗と32の飲食店、合計約100店が軒を連ねています。
天候が悪い日などは特に、屋内を散策しながらショッピングやダイニングを楽しめるのは高ポイント。ホリデーシーズンはここのコンコースで、クリスマスマーケットも開催されますよ。
最後に
スペイン出身の建築家「サンティアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)」が手がけたオキュラス。白を基調にした解放感のあるデザインは、歴史あるグランドセントラル駅に対比するようにモダンでシンプル、そしてフレッシュです。9.11 記念碑を訪れる際は、ぜひオキュラスからアクセスしてこの美しい建築様式を実感してみてください。
スポット情報
住所:185 Greenwich St, New York, NY 10006