あまり健康なイメージが少ないアメリカの中華ですが、サンフランシスコにオーガニック&サステナビリティに特化した新ジャンルのレストランが登場しました。地元の食材を使ったヘルシーなアメリカン中華は、人通りの多いメイン通りで気軽に立ち寄ってもらいたいというシェフの願いが込められています♪
新たなジャンルのアメリカンチャイニーズ
アメリカのチャイニーズレストランというと、油を大量に作ったオレンジチキンとかチャーメンなどを連想する人が大多数だと思われます。このようなアメリカ人の嗜好に合わせてメニューが改良されたレストランは、どの町にも必ず一軒あるほど定着しています。
ファーストフードチェーンのパンダ・エクスプレスも全土に広く浸透しており、まさにカジュアルなチャイニーズを代表格として知られています。一環してカジュアル、そして不健康というイメージが強いのですが、この典型的なアメリカンチャイニーズを、調理と食材にこだわり、高品質スタイルで提供するレストランがサンフランシスコに登場しました!手頃な価格・持続可能な方法で調達されたメニューを展開する新ジャンルのレストランは、有機栽培された地元食材と透明性のある環境で飼育された食肉を使って、一から作るアメリカン中華料理を提供しています。ちなみにシェフは、ミシュラン星つきレストランMister Jiu’sで勤務していたブランドン・ジュウさんが担当されています。
ママフフの場所とアクセス方法
ママフフは、アジア系レストランが軒を並べるリッチモンド地区のクレメント通り沿いにあります。以前ご紹介したお寿司が美味しい和食「和香」からはまさに歩いてすぐの場所です。ダウンタウンからは西側の位置にあり、ゲイリー通り沿いを走る「38R番」バスを利用すると簡単に行き来が可能。バスは街の最西端にある「Lands End」行きに乗り、アルグエロ通り(Arguello Blvd)で下車、そこから徒歩約5分の距離です。バスの乗車時間は約20−30分程度となります。
レストランの外観
こちらがクレメント通り沿いにあるレストランのエントランス。緑一緒に塗られた壁に黒のウィンドーフレームが使われたシンプルな印象の外観になります。右上に漢字で書かれた店名の電飾が飾られています。単なる偶然なのでしょうが、右隣が黄色と赤で、まるで信号機のようにカラフルです。
内観
店内に入ると細い通路があり、そのまま進むとオーダーカウンターに到達します。まずここで注文を支払いを済ませ、番号札を受け取って空いたテーブルに座るスタイルになります。カウンター前の便利とオープンキッチンに続くアーチの曲線がフォーカルポイントになっています。
カウンター真裏にあるのが、キッチン。もともとあった壁にキッチンが見えるようなスペースが作られており、ほぼオープンキッチンのスタイルに改装されています。
カウンターの真裏にあるのが、給水ステーション。ここでカップと取り分け用の小皿が用意されています。
ダイニングスペースはこのような感じ。白い壁に木製のベンチがあり、右手には3つのブース、1番手前にはコミューナルテーブルが配置されています。決して広くはありませんが、さまざまなグループに対応できるテーブルの配置が考えられています。カラフルなアートが壁に飾られたハイコントラストな内装で、アメリカでよく見かける古めかしい中華アメリカン中華のレストランとは違った清潔感とヒップさが強調されています。
メニューと食べたもの
メニュー構成ですが、種類はそれほど多くなく5種類のメインディッシュにサイドが7種類と麺が3種類ある程度です。5種類のメインはプロテインとベジタリアンの両方のカスタマイズが可能。アメリカン中華に欠かせないスイート&サワーチキン(甘酢鶏)、カンパオチキン、麻婆豆腐、ブロッコリー&ビーフ、それに白身魚のトウチ蒸しが追加されています。これは単品でも、炭水化物を加えたコンボとしてもオーダーが可能です。
オーダーと支払いを済ませると、画像のように木でできた番号札を受け取り、好きなテーブルに座って待ちます。この際に水やカトラリーなどを用意しておくと便利です。
こちらが最も人気の「甘酢鶏」コンボ。ここに野菜炒めと白米が付いてきます。揚げ春巻きはオプションで追加できます。まず野菜の彩がよく非常に見栄えがよいこと、そしてそれぞれの野菜があらかじめ炙られているため香ばしさと食感が絶妙です。通常のアメリカン中華はかなり油っぽいのですが、こちらはそれがなく、凝った家庭料理のようなヘルシーさがあります。サイドの野菜炒めのシャキシャキとした食感で、豆豉の旨味が効いています。ソースと鶏肉の比率のバランスが良く、今まで食べた甘酢鶏の中ではダントツの美味しさです!
こちらは「トマトガーリック焼き麺」。こちらも野菜の量が多く、プチトマトが贅沢にゴロゴロと入っています。こちらも炙り野菜の焦げ目がアクセントになった凝った炒め麺といった感じです。同じように胸焼けするような油がなく、比較的あっさりといただけます。
テイクアウトはこんな感じ
アメリカン中華に欠かせないテイクアウトですが、こちらのレストランではよくある白い紙ボックスではなくコンポスト対応の容器が用意されています。左上がクンパオ豆腐。こちらも、手作りソースとトーストされたピーナッツが濃厚な、白米に合う味。どのメニューも野菜の割合が多く、お得感満点です。甘酢鶏の鶏肉には衣にサンザシ(天然着色料の原種)と蜂蜜、ソーダ水と米粉のでんぷん質が使われており、サクサク・ジューシーな食感。さすがミシュラン星付き店シェフ仕込みだと感じます。
最後に
中国系アメリカ人の伝統料理とも言えるアメリカン中華料理を、高品質にこだわった食材を求めやすい価格で提供するママフフ。高級レストランではなく、身近なおいしいテイクアウトのお店にこだわるシェフのこだわりが十分に感じられます。ハイクオリティのカジュアルアメリカン中華をお手軽なお値段で楽しめるレストランとしてぜひおすすめです!
スポット情報
- Mamafufu
- 住所:517 Clement St, San Francisco, CA 94118
- 営業時間:11:30AM-9:00 PM