クリスマスが近付く11月後半辺りから、至る所で見かけるイタリアの菓子パン「Panetone(パネトーネ)」。クリスマスにすっかりおなじみの存在ですが、今回は全米でも知名度の高い「From Roy」、地元で人気のベーカリー「Acme Bread」、そしてグルメスーパー「トレジョ」の3種類を食べ比べしてみたのでご紹介します♪
まずパネトーネとは?
パネトーネとはイタリア発祥の伝統的な発酵焼きパンのこと。丸いカップケーキのような形をしており、可愛らしい外箱に入ってクリスマス前に期間限定で販売されます。アメリカではイタリアスーパーはもちろん、普通のスーパーやパン屋さんでも買えるほど馴染みの深い存在です。
同じくクリスマス限定のドイツの焼き菓子「シュトーレン(Stollen)」も人気ですが、どちらかというとアメリカではパネトーネの方が広く浸透しています。
今回検証したパネトーネがこちら!
まず今回検証した3種類のパネトーネをご紹介します。
1. 一人用が可愛らしいトレジョのパネトーネ!
11月下旬になると店頭に並ぶのがトレジョのパネトーネ。特に重さ100gの小さなパネトーネ(USD1.79)は、気楽に買える値段設定と、1人でも気軽に食べられるサイズ感が人気です。
パッケージはお馴染みの赤の紙容器で、イタリアスーパーなどで良く見かけるパネトーネと同じように伝統的なフォントとデザインが採用されています。クリスマスツリーのオーナメントとしても使えるように、箱の上部にはリボンも付いています。
2. 焼き立てが嬉しいアクミ・ブレッド
サンフランシスコのパン屋さんでも知名度の高い「アクミ・ブレッド(Acme Bread)」。天然酵母とオーガニックの原材料を使って丁寧に焼き上げるパンはどれも優しい味。そんなアクミ・ブレッドの店頭にクリスマス前に登場するのが焼き立てのパネトーネ。スモールとラージの2種類があり、スモールサイズはUSD7.53です。
通常紙箱に入っているパネトーネですが、サンフランシスコブランドらしくコンポスト可能な透明のビニール袋に入った簡易的な包装を採用。シンプル且つ、環境にも優しい配慮が施されています。
それぞれの見た目の違いを検証!
それではここからは、3種類のパネトーネの見た目の違いを検証していきましょう!
1. トレジョ
まずは、トレジョのミニサイズ。箱を開けると、密封された透明のビニール袋に入っています。薄茶色のベーキングペーパーに入ったパネトーネは、表面がぼこぼこしておりあちこちにドライフルーツが見えます。
半分に切った様子。生地の中の気泡が小さく、密度が高めでどっしりとした印象です。レーズンが大きく存在感がありますが、オレンジピールもちゃんと入っています。
2. アクミ・ブレッド
円形で茶色のパネトーネカップに入っているのがアクミ。こんがりと薄茶色の焼き目がついた表面が、とてもおいしそうです。高さは約5.5cmと、2〜3人で食べるのにちょうど良いサイズ感です。
半分に切った様子。パン生地に空洞が多くあり、見るからにエアリーです。断層面からも、2種類のレーズンとパインナッツが入っているのが分かります。
3. From Roy
こちらは約1/6サイズの様子。まるでマフィン生地のように表面がザクザクとしています。パールシュガーの白が映えて、かなり華やか。ホリデー特有のスペシャル感満載です。
断面図からでも、大小の気泡がどの部分にも満遍なく形成され、ふっくらと弾力感のある生地なのが見てとれます。セミスイートチョコレートがふんだんに散りばめられた非常に魅力的な見た目です。
味の感想
それではこの3種類のパネトーネを、熱いコーヒーと共に実食していきましょう!トレジョとアクミのふたつは質感がかなり似ており、ボソボソっとした乾燥気味の生地であるのに対して、From Royは程よいしっとり感があります。手でちぎった際にも生地が細かく層になって分かれ、パネトーネというよりほぼクロワッサンに近い感覚。
どれもオレンジピールの爽やかな苦味が程よく効いたおいしさですが、トレジョの生地に軽さと香ばしさを足したのが、アクミ。加えて、チョコレートの粒と共に口の中でじんわり溶けていくのがFrom Royです。特にFrom Royの層のきめ細やかさと軽さは尋常ではなく、これが30日間常温保存できるあのパネトーネかという事実に驚きを感じます。もちろん値段にも大きな差がありますが、なぜこのパネトーネがここまで有名なのか、実際に食べてみることでより納得できますよ!
ただしトレジョのパネトーネのイタリア直輸入ということもあってか、ボソッとした質感を除けば十分においしい味わい。このクオリティーがこの値段で手に入れられるため、かなりコスパの良さを感じますし、それにパンの香ばしさとパインナッツの濃厚さが加わったアクミも十分満足できる味だと言えます。
どれもぞれぞれおいしいのですが、やはりこだわりとおいしさがレベル違いなのが「From Roy」。「パネトーネってどれも同じよね」と感じているアメリカ在住の方に、ぜひおすすめしたい一品です!
最後に
この季節になると不思議と食べたくなるパネトーネ。1ヶ月ほど日持ちがするので、少量ずつ食べ進められるのも嬉しいポイント。甘さが控えめでほぼパンに近い食感なので朝ごはんにもぴったりです。食べたことがない方は、ぜひ一度試してみてくださいね♪
関連記事
【サンフランシスコ・グルメ】どれを食べたい?市内の人気クロワッサン6個+を徹底比較してみたよ♪