アヤソフィアと並ぶイスタンブールの観光名所「ブルーモスク」。世界遺産にも登録されているこのモスクは、「世界で一番美しいモスク」とも言われています。イスタンブールを訪れたら、絶対外せないこちらの名所、コロナ禍後の2023年秋の様子をお伝えします。
ブルーモスクの概要
- 住所:Binbirdirek, At Meydanı Cd No:10, 34122 Fatih/İstanbul, Türkiye
- 正式名称:スルタンアフメト・モスク、スルタンアフメット・ジャーミイ(Sultan Ahmet Camii)
- 入場料:無料
- 営業時間:8:30 am – 6:45 pm
- 服装:女性:肩、髪、脚の露出を避けた服装。男性:長ズボンの着用
ブルーモスクの場所と行き方
イスタンブールの旧市街スルタンアフメット広場に面したブルーモスクは、旧市街にありガラタ橋やグランドバザールからは徒歩圏内です。最寄りの公共交通機関は、Tライン「スルタンアフメット駅」。このスルタンアフメット広場は、ブルーモスク、アヤソフィア、地下宮殿に隣接する観光スポットで、2023年10月上旬の段階では、早朝から日暮れまで観光客が途絶えない賑やかなエリアです。
ブルーモスクへのアクセス方法
アクセス方法ですが、前述したスルタンアフメット広場から内部に入ることができます。こちらがエントランスの様子。門に下げられた重い鉄の鎖が低く垂れ下がっているのは、馬に乗ってやってきたスルタン(イスラム教の国においての統治者、いわゆる「皇帝」や「王」の尊称)にお辞儀をさせるためと言い伝えられています。
こちらの門を入ると目の前に中庭があり、左側にエントランスに続く列があります。こちらに並ぶと館内にアクセスできます。館内に入る階段前に受付所があり、スカーフや腰巻きの無料レンタルが可能です。階段を上がって館内に入ると、靴を脱いで靴箱の中にいれ、礼拝所にアクセスできます。
ブルーモスクの見どころ
オスマン帝国時代の歴史的な帝国モスクであるブルーモスク、アヤソフィアとの大きな違いはその内装にあると言えます。1617年に完成したとは思えない程、状態が良いモスクは大きなドーム状の形としており、青色の繊細な模様のイズニック・タイルが至るところに貼られています。
タイルに続き、モスク内にある多数の繊細な模様が入ったステンドグラスも、見どころです。合計で約260のステンドグラスが使われた内部には、窓を通して柔らかな自然光が内部に降り注ぐ様子を感じることができます。
また祈りの間の中央に吊されたシャンデリアも、注目したいポイントです。ステンドグラスから差し込む自然光に優しい灯りを加えるシャンデリアとランプは、一時期は宝石や金で覆われていたとのこと。現在は黒いブラスのシンプルな様式ですが、精巧な作りであることは見て取れます。
幾つかの照明器具には、上記の画像のようにダチョウの卵が飾られています。これはダチョウの卵を使うことによって蜘蛛よけになると考えられていたからだそう。現在でもトルコでは、虫よけにダチョウの卵を飾る風習が残っているとのことです。
青い色を基調としたタイルに囲まれた内観は、荘厳な雰囲気に包まれています。2014年に行われたブルーモスクの修復の際に公式に数えられたところによると、建物内には23,000枚のタイルが貼られており、場所によって様式も変わります。建物の低層部のタイルはより幾何学的で伝統的なスタイルであるのに対し、ギャラリー・レベルのタイルは花や果物が多く描かれているなど、じっと観察してみると細かな違いを見つけることもできます。
目玉とも言えるのが、やはり鮮やかな天井のドームです。メイン・ドームが最も大きく、その周りを4つの小さなドームとさらに8つの副ドームが取り囲んだ合計12個のドームは、その複雑な様式には目を奪われるはずです。
このドームの直径は77フィート(23.5メートル)、高さは141フィート(43メートル)にもなり、トルコ語で “象の足 “と呼ばれる4本の大きな独立柱が中央のドームを支えています。しばらく礼拝所に座って、ここでしかない感じることのできない空間を楽しみましょう。
礼拝堂の真横には中庭があり、ここの建築物も是非見ておきたいもの。低いアーチ型の壁に囲まれた空間は、このアーチのサイズが礼拝堂の内部と全く同じであること、モスクの両側にあるミナレットとドームの数や、内部と外部の両方に同じような幾何学模様が使われている点にも統一されたバランスを感じることができます。
最後に
イスタンブールに行ったら欠かせない観光スポット、ブルーモスクの現在の様子をお伝えしました。入館の際に長い列ができるものの、流れは比較的スムーズです。アヤソフィアの真隣にあるため同時に訪れると効率良く観光できますよ。