【サンフランシスコ・ニュース】復活祭週末の名物!三輪車レースが今年も開催!「Bring Your Own Big Wheel」

サンフランシスコの名物イベント、ポトレロヒル地区の急な坂道で開催される風変わりな三輪車イベントが今年も開催されました。こちらの様子をレポートします。

Bring Your Own Big Wheelとは?

直訳すると「三輪車持ち込みレース」という意味になるこのBring Your Own Big Wheel。毎年イースターサンデーの日に、コスチュームに身を包み三輪車に乗った数百人のレーサーたちが、ポトレロ・ヒルの急勾配でカーブの多い道を疾走するとても風変わりなイベントです。参加は非常に簡単で、坂道を下る三輪車を用意するだけ。事前に公式サイトから、デジタル・リリース・フォームに同意することで登録ができます。参加費は無料ですが、$10-20の募金を募っています。またこのイベントは、ブランドや広告を避けており、企業スポンサーを断固として受け入れないのも特徴です。

ルールはレース中に坂道の横断をしないということと、安全性が確保されるプラスチック製の車輪を使うということ。非常にアバウトで、手作り感あふれるイベントだと言えます。

会場はバーモントの坂道!

このダービーの会場となるのが、サンフランシスコで最も急な勾配として知られるバーモントの坂道。サンフランシスコの観光名所「ロンバートの坂道」よりも急とされる坂道で、同じ建築家によって作られています。

ここは世界で最も曲がりくねった通りのひとつとして知られており、ディビジョン通りからセザール・チャベス通りまで続き、20丁目から22丁目にかけて7つの急カーブを持ちます。この通りの勾配は14.3パーセントで、回転半径が狭いのが特徴。赤レンガで舗装されたロンバードの坂道とは異なり、バーモントの坂道はコンクリートで舗装されており、素朴な見た目から観光地としての認知度はあまり高くありません。

風変わりなレースの歴史

BYOBWと呼ばれるこの風変わりな伝統行事は、もちろんその歴史も尋常じゃありません。事の発端は、20年以上前、創設者で地元アーティストのジョン・ブルーミットがロンバード通りでビッグ・ホイールを走らせたことから始まりました。彼は2000年のある日、たったひとりでこの三輪車に乗り、たった13人の観客に見守られながら、ロンバートの坂道を下ったとされています。

とっても奇抜で、類を見ないこのアイデアは毎年フラッシュモブ・スタイルで継続され、何年もかけて他のライダーや同士が増加していきました。2006年までには、30人の勇敢なライダーがジョンに加わり、カーブの多い通りを勇敢に走り抜けました。この頃には観客も数百人まで膨れ上がり、そしてYouTubeが登場。一気に認知度が上がった2007年の大会では、ライダーも観客も数百人に達したことから、ロンバート近辺住民に追い払われてしまいます。そのため、現在のバーモントの坂道に移動し歓迎され、現在に続きます。ちなみにこのきらめきと狂気、そして陽気さに溢れるジョンさんは、現在デトロイトに拠点を移しマルチメディア・アーティストとして活躍されているそう。

今年のレースの様子

それでは、2024年3月31日(日曜日)に開催された今年のレースの様子をお伝えします。まず2時過ぎの会場の様子。スタート地点にはすでに多くの人が集まっており、公園を囲むように人々が集結しています。多くの人がコスチュームに身を包み、小さな三輪車を担いでいます。

まず2時から3時の間に行われるのが子どもレース。親が同伴した坂道のレースはほのぼのとしており、まさにイースターらしいのんびりとした空間です。

そしていよいよ3時からは大人部門のレースが始まります。

派手なコスチュームに身を包んだ数百人のレーサーたちが、カーブの多い道をジグザグに下りながら落ちるように降りてくる様子は、まさに尋常ではありません。

参加者たちは至って本気なのですが、その滑稽な様子に笑いが止まらないのが観客。あちらこちらでクラッシュが起き、三輪車から落ちたりレーサー同士ぶつかり合うのもこのレースならでは。スリルに満ちたレースを見ようと、坂道はどこも観客の熱気で溢れています。

笑いながらレースと見ているとあっという間に1時間ほど経ってしまいます。この日は快晴であったものの、3時を過ぎると湾からの冷風が強くなったため、防寒着の持参をお勧めします。できるなら、2時までに訪れて坂道に沿ったエリアに観覧場所を確保しておくと、レース中も座って応援できますよ。

ちなみに今年は、スタート地点にサンフランシスコ名物のキリちゃんも見かけました。キリちゃんも応援に駆けつけた模様です。

臨場感あふれる動画はこちら⇩

最後に

さまざまな風変わりなイベントが数多く開催されるサンフランシスコでも、遊び心に溢れたイベントだと言えるのがこの三輪車レース。童心に帰りながら、恐怖の坂道を華奢な三輪車で転がり落ちる体験は、スリリング且つクレージーです。興味のある方は、ぜひ公式サイトから登録を行なってみてください。

イベント情報

  • 日程:イースターサンデーの日
  • 会場:20th & Vermont Street (スタート地点)
  • 時間:2-3pm(子ども部門)3-5pm(大人部門)
  • 公式サイト:BYOBW

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