さまざまな食文化を楽しめるトルコ・イスタンブール、旧市街からカドゥキョイまで至るところで安くておいしいグルメに溢れています。今回は、滞在中にぜひ伝統料理から屋台料理まで、おすすめB級グルメを11選ご紹介します♪
1. ロカンタス料理
いろんなトルコ料理をカジュアルにいただけるのがロカンタスです。ロカンタスとはニューヨークのサラダバーのような場所で、好きな料理を選んで重さを測り、支払いをする食堂です。まず店内に入ったらトレイを取り、カウンターで好きな料理を選びましょう。取り分けてもらったら、セルフサービスコーナーにあるサラダや前菜などをとって支払いを済ませます。
料金はどれも割安で、USD10もあれば十分にいただけます。いろんな料理を選んで試してみたい方におすすめです。
2. ビーンシチュー・クルファシュリエ
「クルファシュリエ(Kuru Fasulye)」と呼ばれる煮込み豆のシチューも、道端の小さなレストランで良く見かけるB級グルメです。旧市街では、グランドバザールの西側にあるイスタンブール大学付近の庶民的なレストランでよく見かけ、上の画像のようにお米とひよこ豆を一緒に炊いたピラフと一緒に売られているのを目にすることができます。
この白インゲン豆が柔らかくなるまで煮込まれたシチューは、トマトベースで一貫して優しい味わいです。塩分少なめで、食べなれないスパイスなどは入っていないため、日本人の味覚にも合う味。見かけたら、ぜひ挑戦してみてください。
3. サバサンド ・バルック・エクメーイ Balık Ekmek
イスタンブールのB級グルメとして。認知度が高いのが「サバ・サンド(バルック・エクメーイ)」。サバサンドは名前の通りグリルしたサバをサンドイッチにしたもので、ガラタ橋のふもとにある屋台やレストランで多く売られています。2023年秋、サバサンドの値段は90TL(約USD3.2)が相場ですが、旧市街にある「Yelkenli(ウェルケンリ)」という店舗は、美味しいサバサンドを70TL(約USD2.5)いただけることから行列ができる人気店です。お昼時は特に長い列ができますが、回転が早いので意外と早く購入できます。オーダーするとその場でサンドイッチを作ってくれるので、それを受け取って支払いするシステムとなります。
イェケンリのメニューはたったひとつ。サバサンドのみです。オーダーする際は、サンドイッチの数を伝え、スパイシーかマイルドかの辛さ加減を選びます。筆者がコロナ禍前にガラタ橋の麓で食べたサバサンドはパンが大きくて硬く、そこまで美味しいと思った記憶がなかったのですが、こちらのサバサンドは野菜とオニオンピクルスがたくさん入っており、パンも柔らかめ。また画像にあるにんじんの発酵ジュースと一緒に食べるのがローカルの人気の食べ方です。サバサンドに挑戦してみたい方は、ぜひこちらで試してみてください。
4.トルコアイス・ドンドゥルマ
トルコの屋台料理に欠かせないのが「ドンドゥルマ(Dondurma)」と呼ばれるトルコ式アイスクリームです。イスタンブールは、アイスクリーム屋さんの数が多く、観光地スポットを中心に、通りに向かって並んでいます。トルコ式アイスクリームは、ヤギのミルク、砂糖、サレップ、マスティックで作られており、粘りがありなかなか溶けないのが特徴です。サレップの塊茎から作られた粉の粘着効果によって、伸びるアイスを楽しめます。
サレップが入っているため、通常食べなれているアイスと比べると多少粉っぽい質感です。多くの店舗では、アイスクリームを買う際にパフォーマンスが付いてくるため時間が掛かります。
トルコのカフラマン・マラス地方が発祥の地とされますが、イスタンブールでは比較的どこでも見かける人気のスイーツです。
5. 絞りたてジュース
カドゥキョイを含むイスタンブールの街中、至るところで見かける「絞りたてジュース」もおすすめです。ざくろやパイナップルなど、好きなフルーツを選んで目の前で絞ってもらえます。
ザクロジュースは、小さいカップで60TL(約USD2.3)あたりから。りんごやオレンジが酵素たっぷりの新鮮フルーツジュースは、ちょっと喉が渇いた時や、ビタミンCを補給したい時にぴったりです。
6. ボザ(Boza)
冬の飲み物として人気なのが、「ボザ(Bosa)」。8,000年以上前から飲まれる発酵ドリンクで、トウモロコシ、大麦、ライ麦、オート麦、小麦、キビなどの穀物から作られます。冬の間に登場するドリンクですが、旧市街に一年中ボザを楽しめるカフェがあります。
その有名カフェが「ヴェファ・ボザジュス(Vefa Bozacisi)」。1876年からボザを提供し、イスタンブール最古のボザ専門店として知られています。観光客が団体でひっきりなしに訪れる場所ですので、このように店頭に作り置きのボザが紙コップに入れて置かれています。お値段は2023年10月の時点で40TL(約USD1.5程度)です。気になる味は、粘度の高いアップルソースといった感じ。発酵独特の酸っぱさがありますが、シナモンのトッピングで、まろやかです。決して爽やかではありませんが、確かに冬に飲むと暖まりそう。
店内は老舗店らしいレトロな雰囲気で、異国情緒に溢れているのもおすすめポイント。旧市街に来たらぜひ立ち寄ってみてください。
7. クンピール(ベイクドポテト)
イスタンブールの屋台料理として、今トレンドなのが「クンピール(kumpir)」です。クンピールは、蒸したお芋にさまざまなトッピングをカスタマイズしたもので、ちょっとした軽食として人気です。
買う方法ですが、まず欲しい個数分を支払いレシートを受け取ります。後はレシートをカウンターで提示し、好きなトッピングを指示すれば完成です。トッピングは20種類ほどあり、チーズやベーコン、コーン、オリーブ、ピクルスなどお店にもよりますが好きな具材を大体7種類ほど選べます。
オルタキョイの目抜き通りには、Patsosisをはじめこのクンピールをいただけるファストフード店が数軒あります。イスタンブールで人気のB級グルメを試してみたい方に、おすすめです。
8. ターキッシュ・デライト(ロクム)
デンプンと砂糖のゲルをベースにした伝統的なスイーツ「ターキッシュ・デライト(ロクム)」も、ぜひ食べてみたいもの。おすすめは旧市街にある「アリ・ムヒディン・ハク・ベキル(Ali Muhiddin Hacı Bekir)」。1777年創業のイスタンブールで最も古いロクムのお店です。 宮廷御用達ロクムは、現在も元祖のレシピを保持し、手作りにこだわる店舗としても知られています。
ここでは箱買いだけでなく、200gから購入できます。空港の売店や通りのお土産もの屋さんでも良く見かけるロクムですが、ハク・ベキルのロクムが弾力があり甘すぎないのが特徴です。伝統的な上質のロクムを食べてみたい方は、ハク・ベキルの店舗をおすすめします。
9. バクラヴァ
トルコのスイーツとして外せないバクラヴァ(Baklava)も、ぜひ体験してみたいもの!これはフィロ生地の間に刻んだクルミ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、デーツなどを挟み、焼き上げてから濃いシロップをかけたもので、トルコや中近東や中央アジアなど広い地域に古くから伝わる伝統的な甘い焼き菓子です。上の画像のようなバクラヴァを売るお店に併設するカフェで、トルココーヒーやトルコティーと一緒にいただくと、一気にトルコ気分を満喫できます。
バクラヴァの味は、全体的にパイ生地に包まれた香ばしさと甘さが引き立つナッツパイのような味わいです。明るい店内のショーケースにさまざまな種類を販売しています。好きな種類を指差し注文すると箱に詰めてもらえるので、お土産としても最適です。予めカフェで頼んで実際に食べてから、お土産を選ぶのも良いかもしれません。ただしこの焼き菓子は密度が高くどっしりとした重さのため、買いすぎには注意です!
10. トルココーヒー・ターキッシュコーヒー
イスタンブールの道端で良く見かけるのが、上の画像のようなトルココーヒーのお店です。店頭の炭火を使って、ジェズヴェと言う縦長の小鍋で水から煮出して濾過せずに作られます。通常のドリップに比べてエスプレッソに近い濃さと苦さが特徴です。
こちらが一般的なトルココーヒーの様子。通常、4oz程度の大きさのイズニック・タイルを思い起こさせるような繊細な模様が入った陶器に入れてサーブしてもらえます。未濾過のため、上澄みの部分だけといただくあまり馴染みのない飲み方も、異国感を楽しめますよ。
11. トルコティー(チャイ)
イスタンブールで最も飲まれている飲み物がこのトルコティーです。トルコティーは、街角でも商店でも至るところでデリバリーされたり飲んでいるところを見かけることができます。通常、くびれのあるガラス製の透明なカップと受け皿に入っており、味は濃い紅茶そのままです。伝統的にトルコ東部にある黒海沿岸のリゼという地方で栽培される茶葉から作られるのだそう。煮出しているため、苦味が強くストレートや甘味料を加えていただきます。
こちらは旧市街の路地の様子。歩道に椅子とテーブルを並べた簡易的なカフェでも、日中を通してローカルがトルコティーを飲んでいる様子を目にすることができます。
最後に
今回の滞在中に、イスタンブールで見かけたB級カジュアルフードを11種類ご紹介しました。どちらも比較的安いため、気軽に試すことができます。トルコらしさを感じるグルメ、見かけたらぜひ挑戦してみてください。