南米最大の大都市サンパウロにある東洋人街「Liberdade(リベルダージ)」。週末になると食事や買い物を楽しむローカルで混み合うスポットは、昔ながらの日本に出会える場所でもあります。遠い南米ブラジルにある小さな日本をご紹介します。
サンパウロっ子に人気の散策エリア
お買い物や食事・街歩きとサンパウロっ子に人気なのが、サンパウロの「リベルダージ」。第二次世界大戦前後に日本人街が形成された場所で、現在は東洋人街として親しまれています。
サンパウロの中心部に隣接し、アクセスにも便利です。
小さいながらにも風情ある日本庭園
まず目を引くのが鯉が泳ぐ池にかかった赤い橋。ここリベルダージには小さいながらも、竹林に鯉の池をあしらった日本庭園があります。
池の周りには雑草が生い茂り、決して手入れが行き届いているとは言えませんが、赤と白の鯉が泳ぎ回る庭園は、確かに和の情緒が漂います。景観が良いことから観光客やローカルが記念写真を撮るスポットとして人気です。
日本の面影を残す通りの小売店
大きな鳥居をくぐって続く「ガルボンブエノ通り」は、道の両端に赤い提灯の街灯と小売店が並ぶ目抜き通りです。中でもインパクト大なのがこの地球堂!鳥居と瓦屋根を合体させたようなデザインと漢字で書かれた看板は遠くからでも目立つ存在です。
日本食材店の店内の様子。お菓子などが所狭しと積み上げられ、雑然とした様子はまるで昔ながらの商店のよう。
ブラジル産の日本食材と日本からの輸入品の割合は半々と言ったところ。
煎餅コーナーはこのような感じ。煎餅は人気があるのか、多種類揃っています。ブラジル煎餅のパッケージは、どれもレトロ風でどこか懐かしいデザイン。
ローカルにも人気のブラジル日本食を体験しよう♪
生粋のサンパウロっ子おすすめのリベルダージの日本食レストランが「割烹寿し・安」。1972年から40年以上も地元に愛される老舗レストランは、門構えにも和の雰囲気が漂います。
店内は昭和を彷彿させる内装。若いサンパウロっ子たちが、当たり前のようにお箸を使って日本食を楽しんでいます。
奥のスペースには、なんと御座敷の個室も!
同じく地元っ子のオススメが「ラーメンカズ」。アメリカでラーメンは”Ramen”と綴るのに対して、ブラジルでは”Lamen”となり、ここでも文化の違いを感じます。
ここはランチタイムには長蛇の列ができる人気店。時間をずらして訪れると待ち時間をセーブできますよ。
おしゃれカフェ「89℃ Coffee Station」!
リベルダージの最寄駅「Japão – Liberdade」のすぐ近くにある人気のカフェ。店内に入る際は、地下鉄の改札口のような鉄のバーがあり、そこでひとりひとりに支払い用の電子タグを渡されます。注文をする際はこのタグを店員さんに提示し、チャージしてもらうシステムが取られています。
店内はスタバを意識したようなシンプルでモダンな内装。違いはあちこちに日本語の表記があること。
スイーツはどれも小ぶりで見栄えがよく、まるで日本のケーキ屋さんのよう。ブラジルでおなじみのパッションフルーツムースも、透明な瓶入りで洗練された見た目です。
当店おすすめのカプチーノ。さすがコーヒー産地のこだわりカフェだけあり、新鮮な豆特有の甘さと雑味のないすっきりとした味わいです。
ここも常に混んでいる人気店ですが、2階にイートインエリアがあるのでちょっとした休憩にぴったりですよ。
支払い方法ですが、1番最後にタグを持って出口のレジに行き、そこで会計を済ませます。お会計が終わったら、再び鉄の改札バーを抜けて外に出るシステムです。
モダンな店構えのスーパーもあるよ♪
この「89℃ Coffee Station」の通り向かいにあるのが、モダンな店構えの「マルソー」。ガルボンブエノ通りの旧式な小売店とは打って変わって、店舗も新しく商品もすっきりと陳列されています。
より現代の日本に近い店構えと昔ながらのレトロな店舗が新旧ミックスされたリベルダージ、まさにブラジルならではの日本を楽しめる場所です。サンパウロを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね♪
リベルダージへの行き方
リベルダージはサンパウロの中心部分に隣接しており、パウリスタ通りからであれば地下鉄で僅か15分の距離です。
まずパウリスタ通り沿いを走るMetro L2に乗って南方面に向かい「Paraíso」でMetro L1に乗り換え、北方面へ5分。リベルダージの最寄駅「Japón-Libertad」で下車すると、改札を出た広場の奥に「89℃ Coffee Station」と「マルソー」が見えますよ。